ED(勃起不全)と勃起について

ED(勃起不全)と勃起の関係性

ED(勃起不全)になると正常な勃起が出来なくなるため、性行為を行う際に支障をきたしますし、男性としての機能に異常をきたしていることになるため、精神的なダメージも非常に大きくなります。
ED(勃起不全)が軽度であれば素早い対処で改善することも可能になりますが、何もしないまま放置しておけばED(勃起不全)が重篤化することも考えられ、改善するのが困難になる場合もあります。
まずは勃起とは何かを正しく理解し、何故勃起が起きるのか、ED(勃起不全)になると何が変わるのかを知る必要があります。

男性の勃起の仕組みについて

勃起のメカニズム

勃起というのはペニスに血液が流れ込むことで膨張し大きく硬くなりその状態を維持している状態を指します。
そのため正常な勃起と言うのは長時間ペニスを一定の大きさと硬さに維持できることであり、それが出来ない場合はED(勃起不全)である可能性が高いと言えます。

勃起の仕組みとしては性的興奮や物理的な刺激が要因となりペニスが大きく肥大化するわけですが、性的興奮の場合は大脳から性的興奮による信号が勃起を司る勃起中枢に伝達され、その伝達によりペニス内の海綿体と呼ばれる部分が反応を起こします。
信号が伝わった時点で海綿体からは一酸化炭素が排出されることになり、その一酸化炭素の影響により血液や周りの筋肉にサイクリックGMPという物質が増えることになります。このサイクリックGMPが増加することで海綿体が緩みその中に血液が大量に流れ込むことになり、一気に海綿体が膨張して勃起と呼ばれる状態になります。
ただ、勃起と呼ばれる状態を維持するためには血液が流れ込むだけではダメで、流れ込んだ血液をその場で維持しなければいけません。
もし、維持できなければ勃起が長続きしないため短時間で勃起状態が解除されてしまうことになります。
正常な状態であれば動脈から流れ込んだ血液は静脈が閉まることでペニス内に封じ込められ、勃起状態を維持し続けることになるので、ED(勃起不全)でなければ勃起の大きさも硬さも持続力も維持し続けることが出来ます。

勃起の種類について

勃起のグレード

勃起の種類に関しては性的興奮による勃起と物理的な勃起の2種類があり、性的興奮は中枢性勃起と呼ばれるもの、物理的な勃起は反射性勃起と呼ばれるものになります。

中枢性勃起は女性の裸などを見た際に大脳から信号が発せられるもので、視覚だけでなく嗅覚や聴覚など五感に関わる全ての感覚からの興奮により勃起状態を起こすことになります。
基本的に男性の場合女性に対する性的興奮による勃起が当たり前であり、体が正常な状態であれば勃起の状態にもなんら問題はおきることがありません。

反射性勃起と言うのはペニスなど下腹部に物理的な刺激を受けることで反射的にペニスが増大し勃起する状態です。
この場合大脳の興奮による信号ではなく、ペニスが刺激を受けることで血液が集中し勃起が起きることになるので、女性の裸などを見なくても何らかの刺激だけでも勃起が起きることになります。

勃起に必要な体内物質について

勃起に必要なもの

勃起を起こすためには体内で生成される物質が必要不可欠となり、その役割を果たすのがサイクリックGMP(グアノシン一リン酸)と呼ばれる体内物質になります。

このサイクリックGMP(グアノシン一リン酸)は勃起のメカニズムを正常に行うためには必ず必要であり、サイクリックGMPが少なければ正常な勃起を起こすことが出来なくなります。
ED(勃起不全)の場合はサイクリックGMPが減少していることが影響しており、本来の勃起状態を作り出せなくなっている状態だと考えられます。
サイクリックGMPが減少する原因としてはPDE5(ホスホジエステラーゼ)という酵素が関係しており、このPDE5は勃起状態を解除するために必要な体内物質となっています。
もし、PDE5が無ければいつまで経っても勃起状態を解除できないままになりますので、PDE5はとても重要な役割を果たしていると言えます。
しかしPDE5が増えすぎてしまうと本来の勃起状態を維持できなくなるED(勃起不全)という状態になってしまいます。
EDとは勃起に必要なサイクリックGMPがPDE5の活動に負けてしまうことで起きる症状だとも言えるわけです。

勃起し続けられる理由

ペニスが大きく膨張する勃起を維持し続けられるのは、静脈が閉じることにより血液をペニス内の海綿体に封じ込めることが出来るからです。
正常な勃起の場合、血液が海綿体に流れ込みその量が最大になると自然と静脈が閉じて血液を封じ込めることが出来ます。
この封じ込めが出来ない場合血液は動脈か静脈へと際限なく流れ続けるため、いつまで経っても勃起状態になりませんし、勃起状態になっても大きさや硬さが中途半端な状態になる、勃起を短時間しか維持できないということになります。

ED(勃起不全)の場合、この動脈と静脈の働きに異常をきたしていることも考えられ、本来封じ込められるはずの血液が流れ出てしまうことで勃起を維持できない状態になっていると考えられます。

勃起と自律神経について

交感神経と副交感神経のしくみ

勃起状態を作り出すためには自律神経がとても重要な役割を担っております。
その中でも交感神経の働きがあるからこそ勃起の状態を作り出すことができるのではなく、副交感神経の働きにより勃起が成り立っているということをご存知でしょうか。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、2つの神経が自動的にオンとオフを繰り返すことで体の状態を制御しています。
交感神経は興奮や緊張と言った状態を優位にする神経であり、交感神経が優位であるほど興奮による勃起を維持しやすいと考えつくと思います。
逆に、副交感神経にはリラックス状態を優位にする神経のため、副交感神経が優位な場合には興奮による勃起状態にはなりにくいということになります。

しかし実際の所、性的な興奮をしている時は交感神経よりも副交感神経の方が優位にあり体はリラックスした状態であるのです。
よって交感神経による興奮では勃起は起こらず、副交感神経によるリラックスしている時が一番勃起しやすいのです。
交感神経が活発になっている時とは、いうなれば戦闘態勢であり、筋肉は硬直し血管は収縮します。

上記に記載しておりますが、勃起をする際には大量の血液を必要とします。つまり大量の血液を流す大きな血管が必要になるということです。
交感神経と勃起の仕組みを比べると矛盾が起きているため、勃起状態を作り出すために必要な神経が交感神経ではなく副交感神経であることがわかるはずです。
初めての男性が「緊張しすぎて勃起ができない」というのは、まさに交感神経が優位な状態であるためだと考えられており、勃起は自律神経の影響を大きく受けます。