不妊症の原因について~女性編

年齢と不妊率の関係性が分かるグラフ

不妊症というのは、妊娠する女性だけに原因があると考える男性も少なくありません。

たしかに、全体の約41%は女性因子が関係していますが、男性因子と男性女性因子はそれぞれ約24%で、残りは原因不明です。

そして女性の年齢が30代以上となると約15%~約30%、40代になると約64%と不妊率は高くなり、自然に妊娠することが難しくなっていってしまいます。

男性側であったり男女どちらにも問題があるなどさまざまですが、ここでは女性不妊症の原因である、女性因子について知っておきましょう。

女性因子とは

妊娠には女性の卵子と男性の精子が受精し、子宮内膜に着床することが必要です。

しかし、このとき女性側の子宮内環境やホルモンバランスなどの異常により、妊娠に至らなかったときの原因を、女性因子といいます。

それは排卵・卵管・子宮・頸管(けいかん)・免疫機能が関係していて、全てに異常がない場合は原因不明となります。

排卵因子

月経不順の場合は、排卵障害を引き起こしている可能性があるのです。

このとき高プロラクチン血症や多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群、早発卵巣不全などの機能不全が影響していて、稀発月経や無排卵に陥りやすいとされています。

ストレスやダイエット、肥満(BMI26以上)、痩せすぎ(BMI17以下)により引き起こされる可能性があるため注意しましょう。

卵管因子

不妊症の原因となる卵管の異常

精子が卵子と出会うために通り、受精卵が子宮内膜に着床するために再び通る器官です。

そして炎症や癒着、閉塞などが起きていると卵管に卵子が取り込まれにくくなるため、精子の侵入とともに受精卵ができにくくなります。

過去に虫垂炎など骨盤内の手術経験がある場合や、子宮内膜症が潜んでいた場合は卵管周囲の癒着が起こる可能性があるのです。

他にも、クラミジアまたは淋菌感染症によって骨盤内炎症性疾患(骨盤腹膜炎など)を引き起こすこともあるため注意しましょう。

卵管炎や骨盤腹膜炎は、ほとんどの人が無症状で卵管が詰まっていることに気付きにくいとされています。

子宮内膜症に関しては強い痛みを引き起こしやすいので、ここ2~3年で月経痛が悪化したり鎮痛剤が手放せないなど思い当たることがあれば、なるべく早く対処してください。

子宮因子

受精卵ができた場合でも、子宮内膜にうまく着床できなければ妊娠も不可能です。

先天的に子宮が変形している子宮奇形や粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープなどは受精卵の着床障害につながってしまいます。

男女含めた不妊症全体の1~3%を占め、女性不妊症の2~7%が子宮因子といわれているのです。

30歳以上の女性20%~30%に起こる確率がある子宮筋腫のうち、15%~25%は粘膜下筋腫ともいわれています。

子宮内膜内の血行不良や子宮内の炎症・癒着などが受精卵の着床や成長を妨げる可能性があり、不妊につながりやすくなるのです。

頸管(けいかん)因子

頸管粘液の変化によって精子が侵入できない様子

子宮の出口付近にある筒状の部分のことを頸管といい、その内部にある粘膜の状態や分泌量によって妊娠しにくい状態になってしまいます。

それは粘り気があって濃い状態であったり、分泌量が減った酸性状態の場合、精子を子宮内へ侵入しにくくするのです。

そして、子宮頸部の炎症や手術後または奇形によって、頸管粘液の減少が引き起こされることもあります。

免疫因子

細菌やウイルスに対する免疫機能のように、精子に対しても攻撃する抗体(抗精子抗体)を持つ免疫異常により、妊娠しにくくなる可能性があるのです。

本来は排卵期が近づくと精子が子宮内に侵入しやすい状態になりますが、頸管粘液に精子に対する抗体が分泌されるので、運動性の高い精子であっても卵管の通過や卵子との受精を妨げる作用をしてしまいます。

原因不明

さまざまな不妊の原因を探っても、明らかなことが見つからない場合を指していて、不妊症の約20%を占めているのです。

検査では見つかりにくい原因が潜んでいて、何らかの理由で受精卵ができにくかったり、精子もしくは卵子自体の妊娠する力が弱いまたは無い場合もあります。

加齢が大きな原因にもなってしまうので、30代後半~40代前半にかけて妊娠する力は低下しやすいといえるのです。

不妊症のさまざまな女性因子を知っておこう

さまざまな女性因子がある様子

このように様々な原因がありながら、月経不順など分かりやすい症状が起こる場合もあれば、症状が分かりにくい場合もあります。

子どもを望んでいる女性にとって、不妊症であることは信じたくないうえにショックが大きい疾患です。

重症化するなど、不妊症の治療が難しくなってしまうことを未然に防ぎましょう。

そのためにも不妊症のさまざまな女性因子を理解し、早期の段階で不妊症に気付くことが大切なのです。

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