不妊症について

背中合わせで考え込む男女

現在妊娠・出産を希望している健康な夫婦やカップルのうち、約10%の割合で不妊に悩んでいるとされています。

病院やクリニックでの検査をせずに「不妊症かもしれない」と不安を抱えている方を含めると、さらに多い割合であるといえるでしょう。

不妊とは、避妊をせずに性行為をおこなっていながら、ある程度の期間が経過しても妊娠に至らない状態を指します。

ただし、それは女性だけの問題ではなく、男性側に問題があったり男女両方という場合もあるのです。

どちらかのせいにするのではなく夫婦やカップル間でも、お互いが不妊症について理解する必要があるといえます。

不妊症と診断される目安とは

一般的に避妊しないまま性行為をおこなっていて2年~5年程度、妊娠することがなければ不妊症を疑う方がいますが、実は目安となる期間は「1年」と言われているのです。

こうした期間は健康な男女が当てはまり、避妊をしていないのであれば1年で80%~90%前後の夫婦やカップルは妊娠します。

そのため避妊しなくても妊娠できずに1年以上経過した場合は、不妊症の確率が高いといえるのです。

しかし排卵できていないなど婦人科系の悩みはもちろん、以前に骨盤腹膜炎になったことがあるというように女性が不妊症の原因となる症状を引き起こしている場合は、1年を待たずになるべく早く対処しましょう。

男性不妊症について

男性不妊症の割合を示す円グラフ

女性が妊娠・出産をするので、男性に関係ないというイメージがありますが実際は不妊患者のうち、半数近くが男性であることも分かっています。

妊娠に必要不可欠なのは精子と卵子が出会ってできる、受精卵です。

このとき、健康な精子を含む精液が女性の体内で射精され、卵子のもとへたどり着く必要があります。

こうして受精卵ができるまでの過程のなかで精子に何らかの問題が起こり、受精に至らない場合を男性不妊症というのです。

女性同様にさまざまな症状が関係していることもあるので、治療をするには男性不妊症の原因について知識を持っておくといいでしょう。

不妊症になりやすい人

避妊しない性生活が1年以上あっても妊娠が成立しなければ、不妊症の確率は高いといえます。

ただ、月経量や周期に異常がある女性・クラミジアや淋病などの性感染症や骨盤腹膜炎、子宮筋腫や子宮内膜症を過去に発症したことがある女性は、不妊症になりやすいといえるので早めに対処した方がいいでしょう。

また男性では、以前にヘルニアや停留睾丸の手術を受けたり、おたふく風邪による高熱や精巣炎を起こしたこと、がん治療を受けていたなどを幼いころに経験している場合、不妊症になりやすいといえます。

そして成人男性が特に気をつけたいのは糖尿病であり、勃起や射精といった性機能に障害が起こりやすくなってしまうのです。

半年程度は自然妊娠が成立するか試した後に、病院やクリニックを受診することをおすすめします。

不妊症は年齢が関係する?

年齢と妊娠率のグラフと閉経時期

女性の不妊症、そして男性不妊症にも年齢は関係しているのです。

特に女性は閉経を迎えると妊娠はできなくなりますが、実は閉経の10年近く前に健全な卵子は無くなってしまいます。

閉経は40代半ば~50代半ばにかけて起こりやすいため、30代半ば~40代半ばでの妊娠は難しく、不妊症の確率が高くなるといえるのです。

また女性は加齢により婦人科系疾患を発症するリスクが高くなり、不妊症につながってしまう可能性もあります。

そして男性は女性が閉経を迎えるような分かりやすい変化はありませんが、加齢によって1日あたりに作られる精子量は精液とともに減少することが分かっているのです。

そのなかで運動率の悪い精子が存在していると、精子量が少ないうえに卵子まで到達する精子が少ないなどの理由から不妊症につながる可能性もあります。

不妊症の人は流産しやすい?

妊娠するまでに長い期間が必要になる場合もある不妊症ですが、実は妊娠が成立しても流産しやすいといえるのです。

原因のほとんどは受精卵の染色体異常といわれていて、これまで妊娠が難しかった不妊症の人は、受精卵があまり良い状態ではなかった確率が高いでしょう。

治療をおこなっているなかで、体外受精や顕微授精で妊娠が成立した場合でも流産する確率は、35歳で約20%そして40歳では約35%と徐々に高くなっていくのです。

不妊症と勘違いされやすい不育症

膝を抱えて悩む女性

妊娠した女性のうち、2%~5%前後の確率で流産や死産を繰り返してしまう場合があります。

こうした症状を不妊症だと考える人もいますが、実は「不育症」といって2回以上流産や死産を繰り返す状態をいうのです。

3回以上連続で流産してしまう習慣流産は、不育症とほぼ同じ意味で使われることもありますが、2回連続で流産してしまう反復流産が起きた時点で、不育症の確率が高いとして予防治療が必要であるといえます。

なかなか妊娠が成立しない「不妊症」と、妊娠が成立しても流産や死産を繰り返す「不育症」は違うので、症状についてもきちんと理解しましょう。

不妊症は早い段階での自覚と治療が大切

流産をしやすくなってしまう原因にもなる不妊症は、加齢とともに発症リスクは高くなり、妊娠成立率と出産率は低くなります。

避妊をせずに性生活を送って1年以上、妊娠しなければ不妊症である可能性が高いのです。

稀にホルモンバランスや婦人科系疾患が関係している場合もあるので、何らかの異変を感じる場合には早めに不妊症を疑うことも必要といえます。

認めるのが怖い、自覚していない、という女性も少なくありませんが、放置してしまうと症状の悪化と同時に、加齢によって妊娠する力も弱くなってしまうので注意が必要です。

少しでも妊娠成功率・出産率を高めるためにも早い段階で不妊症を自覚し、治療をおこないましょう。

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